実践

事務職の請求書処理をAIで3時間→30分に短縮する実践テンプレ

事務職の方が毎日直面する「請求書処理」。手入力で3時間かかっていた作業を、AIを活用して30分に短縮する方法を、tugiloが現場で実践している型で解説します。

事務職の請求書処理をAIで3時間→30分に短縮する実践テンプレ

相談現場でよく聞くのは、OCRだけ入れて「形式が合わず手作業に戻った」という声です。最初からうまくいくことは、ほぼありません。

事務職の方が毎日直面する「請求書処理」は、入力の型と例外を決めてからでないと、AIを入れても手直しが増えるだけです。tugiloが現場で回している型をまとめます。

よくある失敗パターン
  • AIツールを入れたが、結局手直しが多くて時間がかかる
  • OCRで読み取ったが、金額や日付が間違っていて確認に時間がかかる
  • システムに登録する際の形式が合わず、手作業に戻る

原因は「例外処理」と「確認ルール」を先に決めていないことです。

請求書処理の「入力→処理→出力」を分解する

tugiloが現場で使う分解方法です。まず業務を3つに分けます。

1
手順

Step 1:入力の整理

  • 請求書の画像/PDFをAIで読み取り
  • 金額、日付、取引先、摘要を抽出
  • 例外: 手書きが読みにくい、複数ページ、特殊フォーマット

Step 2:処理(検証・分類)

  • 金額の妥当性チェック(前月比、予算内か)
  • 科目の自動振り分け(経費種別)
  • 例外: 新規取引先、高額案件、承認が必要なもの

Step 3:出力(登録・承認)

  • 会計システムへの登録データ作成
  • 承認フローへの送信
  • 例外: システムエラー、承認者不在

そのまま使える:請求書処理プロンプトテンプレ

tugiloが実際に使っているプロンプトです。請求書の画像やPDFを読み込んで、以下の形式で出力させます。

以下の請求書から、以下の項目を抽出してください。

【抽出項目】
- 請求日(YYYY-MM-DD形式)
- 請求金額(数値のみ、カンマなし)
- 取引先名(正式名称)
- 摘要(内容の要約、50文字以内)
- 科目候補(経費/旅費/通信費/交際費/その他)

【出力形式】
JSON形式で出力してください。
{
  "date": "2026-01-15",
  "amount": 50000,
  "vendor": "株式会社○○",
  "description": "システム開発費",
  "category": "経費"
}

【注意事項】
- 金額が100万円以上の場合、「要承認」フラグを付与
- 手書きで読みにくい場合は「要確認」フラグを付与
- 日付が不明確な場合は「要確認」フラグを付与
実践例:複数請求書の一括処理
```
以下の請求書リストから、各請求書の情報を抽出し、CSV形式で出力してください。

【出力項目】
1. 請求日
2. 請求金額
3. 取引先名
4. 摘要
5. 科目
6. 承認要否(100万円以上は「要承認」)

【注意事項】
- 金額の合計も最後に表示
- 要承認の件数も表示
- 読み取り不能なものは「要確認」として別途リスト化
```

運用の型:3段階の確認ルール

AIで読み取った後、必ず3段階で確認します。これで「ミスを見逃す」リスクを最小化します。

第1段階:自動チェック

  • 金額が0円でないか
  • 日付が未来日付でないか
  • 取引先名が空欄でないか

所要時間: 自動(0分)

第2段階:AI判定

  • 前月比で±50%以上の変動がないか
  • 予算内かどうか
  • 科目の妥当性

所要時間: 1分/件

第3段階:人間の最終確認

  • 高額案件(100万円以上)
  • 新規取引先
  • 「要確認」フラグが付いたもの

所要時間: 3分/件(全体の10%程度)

KPI:時間と手戻りを測る

tugiloが現場で測っている指標です。

処理時間: 3時間 → 30分(83%削減

手戻り率: 15% → 3%(80%削減

初回処理完了率: 60% → 95%(35ポイント向上

月次締めの遅延: 2日 → 0日(100%改善

失敗を避ける:3つのチェックポイント

失敗パターン1:例外処理を後回しにする

症状: AIで読み取ったが、手書きが多くて結局手作業に戻る

対策: 最初に「手書きが多い請求書は別ルート」と決める。OCRの精度を上げるより、フォーマットを統一してもらう方が早い。

失敗パターン2:確認ルールが曖昧

症状: 金額が間違っていても気づかず、後で修正作業が発生

対策: 「100万円以上は必ず人間が確認」「前月比±50%は要確認」など、数値で判断基準を決める

失敗パターン3:システム連携を後回しにする

症状: AIで抽出したが、会計システムへの登録が手作業

対策: 最初から「CSV出力形式」を会計システムのインポート形式に合わせる。出力形式を先に決める

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月数件しか請求がない会社では AI化より"手順固定"の方が早いことも多いです。 tugiloでは、件数と締め頻度を見て導入を判断します。

まとめ

請求書処理をAIで効率化するポイントは3つです。

  1. 例外処理を先に決める: 手書き、高額、新規取引先の扱いを明確に
  2. 確認ルールを3段階にする: 自動チェック → AI判定 → 人間確認
  3. KPIで測る: 時間だけでなく、手戻り率も見る

「AIツールを入れる」だけでなく、運用の型を設計することが成功の鍵です。

tugilo視点まとめ

  • これは「向いている会社」と「向いていない会社」があります
  • tugiloでは、導入前に「件数と締め頻度」を必ず確認します
  • 迷った場合は、ここで一度立ち止まります

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次廣淳のプロフィール写真

次廣 淳(つぎひろ あつし)

執筆者

tugilo(ツギロ)
中小企業向けに、業務改善・システム開発・AI活用支援を行っています。

これまで、予約管理システム・業務支援ツール・社内向け管理システムなど、実務で使われるWebシステムの設計・開発・運用を担当してきました。

AI活用については、「導入して終わり」ではなく業務に定着するか/事故が起きないかを重視して設計しています。

この記事では、実際の案件や検証を通じて得られた判断基準・失敗しやすいポイントを中心に解説しています。

※ 本記事は、実務での検証や判断経験をもとに整理した内容であり、特定のAIツールやサービスの利用を推奨・勧誘するものではありません。

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この記事が役立つ人

  • 請求書処理に時間がかかっている事務職の方
  • 手入力のミスを減らしたい経理担当者
  • 請求書処理を効率化したい中小企業の経営者
  • AIを活用した業務効率化に興味がある方

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