実践

マーケティングのリサーチをAIで加速:市場分析から競合調査まで

マーケティング担当の方が毎月対応する「リサーチ」。市場分析から競合調査まで、AIを活用して効率化する方法を、tugiloが現場で実践している型で解説します。

マーケティングのリサーチをAIで加速:市場分析から競合調査まで

この記事はどんな人向けか
  • リサーチに時間を取られ、施策に手が回らないマーケティング担当者
  • 小規模・少人数で**「何を調べれば十分か」が分からない**事業者
  • 競合サイトと被りやすいテーマで、自社ならではの切り口が欲しい担当者

リサーチを「市場分析全般」に広げると、何を調べるか決まらず時間だけ消えます。結論から言うと、小規模事業者が最初に見るべきは「自社の強み」「競合3社の差」「顧客が本当に困っている1点」の3点に限定し、AIで調べる前に「調べないことを決める」と、リサーチが施策に直結します。 以下では、tugiloが現場で使っている型と、人力とAIの役割分担を整理します。


はじめに

マーケティングのリサーチをAIで加速、と言うと、

市場分析・競合調査・顧客分析と、範囲が広くてどこから手を付ければいいか分かりにくいです。

小規模事業者ほど、「全部調べる」は無理なので、

最初に見るべき3点に絞る必要があります。

  • 自社の強み(言語化されていないことが多い)
  • 競合3社の差(誰が何で勝っているか、一言で)
  • 顧客が本当に困っている1点(ニーズの本質)

そして、tugiloで必ず伝えているのは次の一言です。

AIで調べる前に、人がやるべきなのは「調べないことを決める」ことです。

調べる範囲を決めないままAIに「市場分析して」と投げると、汎用的なレポートが出るだけで、施策に落とし込めません。


人力とAIの役割:比較表

| 役割 | 人力 | AI | |------|------|-----| | 情報収集 | どこを調べるか決める、調べないことを決める | 任せない(人が範囲を決める) | | 整理・比較 | 最終判断(自社に効くか) | 収集した情報の整理、競合比較の下書き | | 施策への落とし込み | 人が決める | 骨子の提案まで(採用は人が決める) |

リサーチでAIが効くのは、**「情報の整理」と「比較の下書き」**です。情報を集める対象と「調べないこと」は人が決めると、滞在時間も使いやすくなります。


小規模事業者が最初に見るべき3点

市場分析全般ではなく、次の3点に限定すると、リサーチが施策に直結しやすいです。

  1. 自社の強み(他社に言えない・差別化の核になる1〜2点)
  2. 競合3社の差(価格・サービス・訴求のどれで差がついているか)
  3. 顧客が本当に困っている1点(問い合わせ・クチコミで繰り返し出るテーマ)

この3点が言語化できたら、AIに「この3点を軸に整理・比較の下書きを出して」と渡します。AIは主役ではなく、人が決めた範囲の整理で使う形にすると、テンプレ判定されにくくなります。


リサーチの「入力→処理→出力」を分解する

1
手順

Step 1:入力の整理(人が決める)

  • 調べる範囲(自社の強み/競合3社の差/顧客の困り1点)
  • 調べないこと(例:海外市場、法規制の細部など)
  • 既に持っている情報(問い合わせログ、競合サイトのメモ)

例外: 新規市場、特殊な要件、機密情報を含むリサーチ

Step 2:処理(AIが得意な部分)

  • 情報の整理(収集したメモ・データの分類)
  • 比較の下書き(競合3社の差、表形式の骨子)
  • 施策の骨子(市場機会・競合対策・顧客対応の候補)

例外: 解釈が自社方針とずれる場合は人が修正

Step 3:出力(人が採用を決める)

  • リサーチメモ(3点に絞った要点)
  • 施策の候補(採用するかは人が決める)
  • 経営・現場への共有(判断材料として)

例外: レポートの不備、施策の提案が不明確


そのまま使える:リサーチプロンプトの型

「調べる3点」を人が決めたうえで、AIに整理・比較の下書きを出させるテンプレです。

3点に絞ったうえでAIに渡す
```
以下の「調べる範囲」に基づき、整理・比較の下書きを出力してください。

【人が決めた範囲】
- 自社の強み(仮): [1〜2行]
- 競合3社: [社名・差別化の仮説]
- 顧客の困り1点(仮): [問い合わせ・クチコミで出るテーマ]

【既に持っている情報】(あれば)
- メモ・データ: [要点のみ]

【出力形式】
1. 自社の強みの整理(他社に言えない点を1〜2行)
2. 競合3社の比較表(価格・サービス・訴求の差、表形式の骨子)
3. 顧客の困り1点の整理(施策に効く形で1〜2行)
4. 施策の候補(市場機会・競合対策・顧客対応、各1行)
```

AIが苦手な部分:人がやる理由

AIは**「自社ならではの強み」「調べないことの理由」**を理解できません。

  • なぜその3点に絞ったか(経営方針・リソースの制約)
  • どの競合を「本当の競合」とするか
  • 施策のうちどれを採用するか

これらは人が決め、その結果をAIへの入力として渡します。


まとめ:リサーチを施策に直結させるには

リサーチを施策に直結させるには、

  • 最初に見るべきは3点に限定(自社の強み・競合3社の差・顧客の困り1点)
  • **AIで調べる前に「調べないことを決める」**と、範囲がはっきりし、AIの出力が使いやすくなる
  • 人力=範囲と最終判断、AI=整理・比較の下書き、と役割を分ける

tugiloから一言

私たちは、

「AIでリサーチを加速しましょう」とは言いません。

「まず調べる3点と、調べないことを決めましょう」

そこから始めます。

そのほうが、

出てきた整理が施策に直結し、

時間も削れます。


tugilo視点まとめ
  • 小規模事業者は「最初に見るべき3点」に限定する。 自社の強み・競合3社の差・顧客の困り1点。
  • AIで調べる前に「調べないことを決める」。 人が範囲を決めると、AIの整理・比較が使いやすくなる。
  • 人力=情報収集の範囲と最終判断、AI=整理・比較の下書き。 役割を分けるとテンプレ感が減る。

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リサーチの「3点の決め方」や、AIに任せていい範囲について、お気軽にご相談ください。

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次廣淳のプロフィール写真

次廣 淳(つぎひろ あつし)

執筆者

tugilo(ツギロ)
中小企業向けに、業務改善・システム開発・AI活用支援を行っています。

これまで、予約管理システム・業務支援ツール・社内向け管理システムなど、実務で使われるWebシステムの設計・開発・運用を担当してきました。

AI活用については、「導入して終わり」ではなく業務に定着するか/事故が起きないかを重視して設計しています。

この記事では、実際の案件や検証を通じて得られた判断基準・失敗しやすいポイントを中心に解説しています。

※ 本記事は、実務での検証や判断経験をもとに整理した内容であり、特定のAIツールやサービスの利用を推奨・勧誘するものではありません。

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