ChatGPTを全社導入して失敗する会社、1業務だけで成功する会社
- ChatGPTやAIの全社導入を検討している経営者・現場責任者
- すでに全社導入したが、思ったほど使われていないと感じている担当者
- 「どこから手をつければいいか」がわからず、1業務からか全社からか判断の軸が欲しい人
はじめに
「ChatGPTを全社員に導入しました」
この一言は、とても前向きに聞こえます。
実際、経営者としては「遅れたくない」「活用してほしい」という真剣な判断です。
ただ、現場でその後の話を聞くと、
こう続くことが少なくありません。
- 「最初だけ少し触られた」
- 「結局、一部の人しか使っていない」
- 「忙しくなると元に戻った」
全社導入したのに、なぜこうなるのか。
一方で、たった1つの業務から始めて、自然に広がっていく会社もあります。
この差は、AIの性能でも、社員の意識の差でもありません。
導入の順番と設計の違いです。
全社導入が失敗しやすい理由①
「自由に使っていい」が一番使われない
全社導入でよくあるのが、この言葉です。
「とりあえず導入したので、自由に使ってください」
一見、現場を信頼しているようですが、
実際には一番使われないやり方です。
現場では、こう思っています。
- 仕事に使っていいのか分からない
- 間違った使い方をしたら怒られそう
- どこまで任せていいのか不安
結果として、
「誰かが正解を示すまで待つ」空気が生まれます。
これは、意欲の問題ではなく、設計の問題です。
全社導入が失敗しやすい理由②
業務と結びついていない
AIが使われ続けるかどうかは、
「便利かどうか」では決まりません。
業務フローに組み込まれているかで決まります。
- 使わなくても仕事は回る
- 使うほうが手間が増える
- 忙しい日は後回しになる
こうした状態では、
どんなに優秀なAIでも定着しません。
全社導入で失敗する会社ほど、
AIが「業務の外側」にあります。
全社導入が失敗しやすい理由③
成功の基準が存在しない
「導入してみたけど、どうだった?」
この問いに、答えられる会社は多くありません。
- 何ができたら成功なのか
- 何が改善されたらOKなのか
- どこまで行けば次に進むのか
基準がないため、
- うまくいっている気もする
- 失敗とも言い切れない
- でも、前に進んでいる実感もない
こうして、AIは静かに放置されます。
1業務だけで始めた会社の空気
一方で、うまくいっている会社は最初から違います。
選ぶのは、こんな業務です。
- 議事録の下書き
- 定型メールの下書き
- 社内向け説明文の作成
派手さはありません。
むしろ、「誰がやっても同じ」地味な業務です。
ここが重要です。
なぜ1業務だとうまくいくのか①
迷いが生まれない
業務が1つに決まっていると、
- 何に使うか
- どこまで任せるか
- どこで人が確認するか
これが最初から明確になります。
現場に「考えなくていい安心感」が生まれます。
なぜ1業務だとうまくいくのか②
効果がすぐに見える
1業務に絞ると、変化がはっきりします。
- 作業時間が短くなった
- 考える負担が減った
- 手戻りが減った
この「実感」が、何より強い。
「これ、他でも使えそうだね」
という声は、必ず現場から出てきます。
なぜ1業務だとうまくいくのか③
失敗しても怖くない
1業務だけなら、
- 全社ルールを変えなくていい
- 教育コストが最小
- 修正もしやすい
この試せる余白が、挑戦を後押しします。
全社導入には、この余白がありません。
tugiloが考える「最初の1業務」の条件
tugiloでは、最初の業務選びに必ず条件を置きます。
- 判断基準が明確
- 毎回似た構造
- 失敗しても致命傷にならない
- 現場で「正直、面倒」と思われている
派手な業務ほど、AIには向きません。
地味な業務ほど、成功率が高い。
全社導入は「結果」であって「目的」ではない
ここが一番伝えたいところです。
全社導入は、
成功したあとに自然とそうなる状態です。
- 1業務で成果が出る
- 周囲が興味を持つ
- 自然に広がる
この順番を踏んだ会社だけが、
結果として「全社で使われている」状態になります。
まとめ
ChatGPTを全社導入して失敗する会社と、
1業務だけで成功する会社。
その違いは、
規模でも、気合でもありません。
どこから始めたか、それだけです。
足元の業務を丁寧に見る会社ほど、
AIはきちんと役に立ちます。
私たちは、
「全社で使いましょう」とは言いません。
「まず、この1つを楽にしましょう」
そこから一緒に考えます。
遠回りに見えて、
それが一番早く成果にたどり着く方法だからです。
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