実践

営業担当がAIで見積書作成時間を1/5にする方法

営業担当の方が毎日作成する「見積書」。手作業で1時間かかっていた見積書作成を、AIを活用して12分に短縮する方法を、tugiloが現場で実践している型で解説します。

営業担当がAIで見積書作成時間を1/5にする方法

「AIに任せたら金額や条件がずれて書き直した」——相談で何度も聞くパターンです。見積書は、どこまで人が決めてどこからAIに渡すかを切らないと、かえって手間になります。

営業担当の方が毎日作成する「見積書」は、前提と出力の型を決めてから初めて、時間短縮に近づきます。tugiloが現場で使っている型を解説します。

tugiloが最初に聞く「見積書作成の5つの質問」
  • 誰が: 見積書を作成しているか(営業担当者・事務担当者)
  • いつ: どのタイミングで発生するか(問い合わせ時/商談後/都度)
  • 何を: 見積書に含める情報は何か(商品/サービス/金額/納期)
  • 判断はどこ: 人の判断が必要なポイントはどこか(価格設定/条件交渉)
  • どこが痛い: 時間・品質・遅延・機会損失のどれが一番大きいか

見積書作成の「入力→処理→出力」を分解する

tugiloが現場で使う分解方法です。まず業務を3つに分けます。

1
手順

Step 1:入力の整理

  • 顧客情報(会社名、担当者名、連絡先)
  • 要件(商品/サービス、数量、希望納期)
  • 過去の取引履歴(前回見積、契約実績)

例外: 新規顧客、特殊な要件、緊急案件

Step 2:処理(見積書の作成)

  • 商品/サービスの選定と価格計算
  • 見積書の構成(表紙、明細、条件、有効期限)
  • 顧客向けの説明文作成

例外: 価格交渉が必要、条件変更、複雑な構成

Step 3:出力(見積書の完成)

  • PDF形式での見積書生成
  • 顧客への送付(メール/郵送)
  • 見積管理システムへの登録

例外: システムエラー、送付先不明、承認が必要

そのまま使える:見積書作成プロンプトテンプレ

tugiloが実際に使っているプロンプトです。顧客情報と要件を入力して、見積書の下書きを作成します。

以下の情報を基に、見積書を作成してください。

【顧客情報】
- 会社名: [会社名]
- 担当者名: [担当者名]
- 連絡先: [メールアドレス/電話番号]

【要件】
- 商品/サービス: [商品名/サービス名]
- 数量: [数量]
- 希望納期: [納期]
- その他の要望: [要望内容]

【過去の取引履歴】
- 前回見積日: [日付]
- 前回見積金額: [金額]
- 契約実績: [有/無]

【出力形式】
見積書の構成を以下の形式で出力してください。

1. 表紙
   - 見積書番号
   - 見積日
   - 有効期限
   - 顧客情報

2. 明細
   - 商品/サービス名
   - 数量
   - 単価
   - 金額
   - 小計
   - 消費税
   - 合計

3. 条件
   - 納期
   - 支払条件
   - その他の条件

4. 説明文
   - 顧客向けの説明文(3-5行程度)

【注意事項】
- 金額が100万円以上の場合、「要承認」フラグを付与
- 新規顧客の場合は、説明文に「初回お取引ありがとうございます」を追加
- 過去の取引履歴がある場合は、前回見積との差分を説明文に追加
実践例:複数商品の見積書作成
```
以下の商品リストから、見積書を作成してください。

【商品リスト】
1. 商品A: 数量10、単価5,000円
2. 商品B: 数量5、単価10,000円
3. サービスC: 数量1、単価50,000円

【顧客情報】
- 会社名: 株式会社○○
- 担当者名: ○○様
- 連絡先: example@example.com

【出力形式】
- 見積書の構成(表紙、明細、条件、説明文)
- 各商品の小計と合計金額
- 消費税込みの最終金額
- 顧客向けの説明文
```

運用の型:3段階の確認ルール

AIで作成した見積書は、必ず3段階で確認します。これで「ミスを見逃す」リスクを最小化します。

第1段階:自動チェック

  • 金額が0円でないか
  • 見積日が未来日付でないか
  • 顧客情報が空欄でないか

所要時間: 自動(0分)

第2段階:AI判定

  • 価格の妥当性(相場との比較)
  • 納期の実現可能性
  • 条件の妥当性

所要時間: 2分/件

第3段階:人間の最終確認

  • 高額案件(100万円以上)
  • 新規顧客
  • 特殊な要件

所要時間: 5分/件(全体の20%程度)

KPI:時間と手戻りを測る

tugiloが現場で測っている指標です。

作成時間: 30分 → 6分(80%削減

手戻り率: 20% → 5%(75%削減

初回見積完了率: 70% → 95%(25ポイント向上

見積書の品質: 平均3回修正 → 平均1回修正(67%削減

失敗を避ける:3つのチェックポイント

失敗パターン1:テンプレートを後回しにする

症状: AIで作成したが、毎回フォーマットが違って手直しが多い

対策: 最初に「見積書のテンプレート」を決める。AIに「このテンプレートに合わせて作成」と指示する。

失敗パターン2:価格設定をAIに任せすぎる

症状: AIが作成した価格が相場と大きくずれている

対策: 「価格は人間が設定し、AIは見積書の構成と説明文を作成」と役割分担を明確にする。

失敗パターン3:顧客情報の確認を怠る

症状: 顧客名や連絡先が間違っていて、後で修正作業が発生

対策: 「顧客情報は必ず人間が確認」とルール化する。AIは「下書き」として扱う。

関連記事

まとめ

見積書作成をAIで効率化するポイントは3つです。

  1. テンプレートを先に決める: 見積書の構成とフォーマットを統一
  2. 役割分担を明確にする: AIは下書き、人間は価格設定と最終確認
  3. KPIで測る: 時間だけでなく、手戻り率も見る

「AIツールを入れる」だけでなく、運用の型を設計することが成功の鍵です。

この記事がよかったらいいねを押してね

次廣淳のプロフィール写真

次廣 淳(つぎひろ あつし)

執筆者

tugilo(ツギロ)
中小企業向けに、業務改善・システム開発・AI活用支援を行っています。

これまで、予約管理システム・業務支援ツール・社内向け管理システムなど、実務で使われるWebシステムの設計・開発・運用を担当してきました。

AI活用については、「導入して終わり」ではなく業務に定着するか/事故が起きないかを重視して設計しています。

この記事では、実際の案件や検証を通じて得られた判断基準・失敗しやすいポイントを中心に解説しています。

※ 本記事は、実務での検証や判断経験をもとに整理した内容であり、特定のAIツールやサービスの利用を推奨・勧誘するものではありません。

AI駆動開発 業務効率化 中小企業支援

この記事が役立つ人

  • 見積書作成に時間がかかっている営業担当者
  • 見積書の品質を向上させたい営業マネージャー
  • 営業効率化を目指している経営者
  • AIを営業業務に活用したい方

AIを活用した業務改善をお考えですか?

tugiloでは、AI駆動開発により、従来の1/8の開発期間で高品質なシステムを提供しています。

無料相談する