業務改善が進まない会社に共通する「ちゃんとしすぎ問題」
- 業務改善を進めたいが、なかなか一歩が踏み出せない経営者・現場責任者
- 「きちんと決めてから動きたい」と思っているが、いつまで経っても決まらないと感じている方
- 全員の合意や完璧な要件定義を待っていて、改善が止まっている方
はじめに
業務改善が進まない会社は、怠けているわけでも、やる気がないわけでもありません。
むしろその逆で、とても真面目な会社であることがほとんどです。
- きちんと決めたい
- きちんと説明したい
- きちんと全員の合意を取りたい
どれも間違っていません。
ただ、その「ちゃんとしよう」という姿勢が、
結果的に業務改善を止めてしまうことがあります。
私たちはこれを、少し皮肉を込めて
「ちゃんとしすぎ問題」と呼んでいます。
「ちゃんとしすぎ」は、なぜ起きるのか
業務改善が止まっている会社を見ていくと、
共通してこんな状態があります。
- 方向性は合っている
- 課題も分かっている
- 何を変えたいかも言語化できている
それなのに、なぜか一歩が出ない。
理由はシンプルで、
最初から"完成形"を求めてしまっているからです。
ちゃんとしすぎ①
最初から完璧な要件定義をしようとする
「ちゃんと進めるなら、まず要件定義からですよね」
この言葉自体は正しいです。
ただ、業務改善の初期段階では、これがブレーキになります。
- 現場の業務は人によって違う
- 暗黙のルールが多い
- 実際に動かしてみないと分からないことが多い
にもかかわらず、
最初からすべてを書き切ろうとすると、
いつまで経っても決まりません。
結果として、
「もう少し整理してから」が永遠に続きます。
ちゃんとしすぎ②
全員が納得するまで動かない
「現場の理解を得てから進めたい」
これも、とても誠実な考え方です。
ただ、業務改善では
全員が同時に納得する瞬間は、ほぼ来ません。
- 忙しい人ほど関心が薄い
- 変化が怖い人もいる
- 今のやり方で困っていない人もいる
それでも全員の合意を待っていると、
改善は永遠にスタートできません。
ちゃんとしすぎ③
失敗しない方法を探し続ける
「失敗したら困るので…」
この言葉も、よく聞きます。
ですが、業務改善において
失敗しない方法は存在しません。
あるのは、
- 失敗しても戻れる方法
- 小さく失敗する方法
- 影響範囲を限定する方法
だけです。
失敗をゼロにしようとすると、
何も始められなくなります。
ちゃんとしすぎる会社ほど、実は力がある
ここで大事なことがあります。
「ちゃんとしすぎ問題」が起きている会社は、
実は改善する力をすでに持っている会社です。
- 現場を見ている
- 課題を言語化できる
- 無責任なことをしたくない
だからこそ、止まってしまう。
これは欠点ではなく、
方向を少し変えるだけで武器になる特性です。
tugiloが意識している「進め方の設計」
tugiloでは、業務改善を進めるとき、
あえて「ちゃんとしすぎない設計」をします。
具体的には、こうです。
① 完成度は60点で動かす
最初から100点を目指しません。
- まず動くか
- 現場で使われるか
- 想定外がどこで起きるか
これを見に行くことを優先します。
② 全員ではなく「困っている人」から始める
全社一斉ではなく、
- 一番困っている部署
- 一番面倒を感じている人
- 変えたいと思っている人
ここから始めます。
結果が出ると、
周りは自然と興味を持ちます。
③ 失敗しても戻れる設計にする
- 元のやり方をすぐ復活できる
- 並行運用できる
- やめても誰も困らない
この状態を作ってから動かします。
だから、挑戦できます。
「ちゃんとしない」のではなく「段階を分ける」
誤解してほしくないのは、
適当にやるわけではないということです。
- 最初はラフに
- 次に整える
- 最後にちゃんとする
順番を変えているだけです。
多くの会社は、
最初から最後の段階をやろうとして止まる。
業務改善が進み始める瞬間
「ちゃんとしすぎ」を少し手放すと、
こんな変化が起きます。
- 会話が増える
- 試す空気が生まれる
- 「次どうする?」が出てくる
業務改善は、
一度動き出すと、勝手に転がり始めます。
最初の一押しが、いちばん重いだけです。
まとめ
業務改善が進まない会社に共通する
「ちゃんとしすぎ問題」。
それは、怠慢ではなく、
真面目さの裏返しです。
だから、否定する必要はありません。
ただ、
ちゃんとするタイミングを後ろにずらす。
それだけで、前に進めます。
私たちは、
「最初から正解を作りましょう」とは言いません。
「まず動かして、現場で確かめましょう」
そこから一緒に整えます。
ちゃんとするのは、
進み始めてからで十分です。
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