営業の小さな一歩は、「次に連絡する日」をカレンダーに置くこと
- 商談や問い合わせのフォローが、つい後回しになりがちな人
- 提案後の「また連絡します」が曖昧になっていると感じる人
- 営業を難しく考えすぎず、今日できる一歩から整えたい人
営業という仕事は、少し大きく見えます。
提案力。 ヒアリング力。 関係構築。 クロージング。 資料作成。 価格交渉。
どれも大切です。
でも、毎日の営業で意外と大きな差になるのは、もっと小さなことです。
次に連絡する日が決まっているか。
これだけです。
提案はした。 見積もりも送った。 一度話も盛り上がった。
でも、次にいつ連絡するかが決まっていない。
この状態になると、商談は静かに止まります。
お客様が忘れる。 自分も別の仕事に追われる。 「検討中」のまま時間が過ぎる。 久しぶりに連絡すると、話の温度が下がっている。
営業の改善というと、話し方や提案資料を直したくなります。
もちろん、それも必要です。
ただ、誰にでもできる最初の一歩は、もっと簡単です。
次に連絡する日を、カレンダーに一つ置く。
それだけで、商談は放置されにくくなります。
「また連絡します」は、予定ではなく気持ち
営業の現場でよくある言葉があります。
「またご連絡します」 「少し様子を見ます」 「タイミングを見て追います」 「来週あたりに確認します」
どれも自然な言い方です。
ただ、これらは予定ではありません。
予定のように聞こえますが、実際には気持ちに近い。
いつ連絡するのか。 何を確認するのか。 誰に連絡するのか。 連絡して何を決めるのか。
ここが決まっていないと、行動にはなりません。
「来週あたり」は、月曜なのか金曜なのか分かりません。 「タイミングを見て」は、誰がタイミングを見るのか分かりません。 「少し様子を見ます」は、何が変わったら動くのか分かりません。
こうした曖昧さは、営業の熱量を静かに下げます。
お客様が悪いわけではありません。 営業担当が怠けているわけでもありません。
次の行動が予定になっていないだけです。
だから、まず日付にします。
「6/8 10:00に見積確認の連絡」 「6/10 午後に導入時期の確認」 「6/12 朝に資料到着の確認」
このようにカレンダーに置くと、行動になります。
営業は、気合いだけで続けると抜けます。
日付にすると、抜けにくくなります。
カレンダーに置くと、商談の状態が見える
次の連絡日をカレンダーに置くと、良いことがあります。
まず、忘れにくくなります。
これは当たり前のようで、とても大切です。
営業は、今すぐ返事があるものだけではありません。
一週間後に確認する。 月末に再度聞く。 来期予算の前に連絡する。 イベント後にお礼を送る。
こういう予定が、頭の中だけにあると抜けます。
カレンダーに置けば、少なくとも見えます。
次に、商談の状態が分かります。
カレンダーを見たとき、
「次の予定が入っている商談」 「次の予定が入っていない商談」
に分けられるからです。
次の予定がない商談は、止まりやすい商談です。
提案内容が悪いとは限りません。 お客様の関心がないとも限りません。
ただ、次の接点が決まっていない。
それだけで、商談は進みにくくなります。
だから、営業管理を難しく始める前に、まずカレンダーを見る。
次の連絡日が入っているか。
この確認だけでも、営業の放置は減らせます。
入れる内容は「日付」と「目的」だけでいい
カレンダーに予定を入れるとき、細かく書きすぎなくて構いません。
最初は、日付と目的だけで十分です。
たとえば、
「A社 見積確認」 「B社 導入時期確認」 「C社 資料送付後フォロー」 「D社 イベントお礼」 「E社 次回面談候補確認」
このくらいです。
ここで大切なのは、目的を書くことです。
ただ「A社」とだけ書くと、当日になって何をすればいいか分からなくなります。
「A社 見積確認」なら、何を聞くかが見えます。 「B社 導入時期確認」なら、次に決めたいことが分かります。
目的があると、連絡文も書きやすくなります。
「先日お送りした見積について、確認のためご連絡しました」 「導入時期のご検討状況を確認したく、ご連絡しました」
こうして、予定がそのまま行動に変わります。
営業の一歩は、立派な管理表を作ることではありません。
予定を見たときに、次に何をするか分かる状態にすることです。
お客様との約束でなくても、まず自分の予定にする
「次に連絡する日を決める」と言うと、お客様と約束しなければいけないように感じるかもしれません。
もちろん、商談の場で
「では、来週火曜にこちらから確認します」
と合意できれば一番良いです。
でも、毎回そこまで決められるとは限りません。
お客様の予定がまだ見えないこともあります。 検討に時間がかかることもあります。 こちらから急かしたくないこともあります。
その場合でも、自分のカレンダーには入れておきます。
「6/10 状況確認するか判断」
これでも構いません。
つまり、必ず連絡する予定でなくてもいい。
「この日に一度見る」
という予定でもいいのです。
見る予定がない商談は、頭の中から消えます。
見る予定がある商談は、少なくとも再確認されます。
この差は小さいようで大きいです。
営業は、すべての案件を毎日覚えておく仕事ではありません。
必要な日に思い出せるようにしておく仕事でもあります。
カレンダーは、そのための一番簡単な仕組みです。
AIに文章を作らせる前に、連絡日を決める
営業でAIを使うなら、メール文や提案文を作らせることができます。
それは便利です。
でも、連絡日が決まっていないと、AIに作らせた文章も使われないことがあります。
文面はできた。 でも、いつ送るか決まっていない。 誰に送るか曖昧。 何を確認したいかが決まっていない。
これでは、AIが出した文章も置きっぱなしになります。
先に決めるのは、文章ではなく次の接点です。
「6/8に見積確認」 「6/10に導入時期確認」 「6/12にお礼と次回候補確認」
ここまで決まっていれば、AIにはこう頼めます。
「見積確認の連絡文を、やわらかく短めに作ってください」
目的がはっきりしているので、AIの答えも使いやすくなります。
営業AI活用も、結局は業務の分解です。
いつ連絡するか。 何を確認するか。 どんな文面にするか。
この順番に分けると、AIは手伝いやすくなります。
今日の一歩は、止まっている商談を一つ選ぶこと
今日やるなら、まず一つだけ商談や問い合わせを選んでください。
最近連絡していないお客様。 見積を送ったあと止まっている案件。 資料を送ったまま返事を待っている相手。 一度話したけれど、次が決まっていない人。
その中から一つだけ選びます。
そして、次に見る日をカレンダーに入れます。
連絡する日でもいい。 連絡するか判断する日でもいい。
予定名には、相手の名前と目的を書きます。
「A社 見積確認」 「Bさん 次回候補確認」 「C社 資料送付後フォロー」
これだけです。
もし予定を入れることに少し抵抗があるなら、最初は十五分の仮予定で構いません。
営業フォローは、一時間の作業にしようとすると後回しになります。
でも「この案件を一度見る」だけなら、短い時間でできます。
カレンダーに入れる目的は、自分を縛ることではありません。
忘れない場所に置くことです。
短い予定でも、当日に目に入れば思い出せます。
思い出せれば、連絡するか、まだ待つか、もう一度確認するかを選べます。
選べる状態に戻すことが、営業フォローの最初の改善です。
営業は、思い出す仕組みがあるだけで少し安定します。
小さくても効果があります。
営業の改善は、いきなり提案力を上げることだけではありません。
止まっているものを、次に見る状態に戻すこと。
それも立派な改善です。
次に連絡する日が一つ入ると、商談は頭の中ではなく、仕組みの中に置かれます。
忘れないための一歩。 曖昧にしないための一歩。 お客様との関係を切らさないための一歩。
その一歩は、今日のカレンダーに一つ予定を入れるだけで始められます。
営業フォローが属人的になっているなら、まず「次に見る日」を仕組みに入れるところから始められます。提案前後の流れを一緒に整理します。