実践

総務の社内文書管理をAIで整理:検索時間を90%削減する方法

総務担当の方が毎日対応する「社内文書管理」。必要な文書を探すのに10分かかっていた検索時間を、AIを活用して1分に短縮する方法を、tugiloが現場で実践している型で解説します。

総務の社内文書管理をAIで整理:検索時間を90%削減する方法

タグをAIに任せたら分類がバラバラで探せなくなった、という話を相談で聞きました。文書管理は「誰が何で探すか」が先で、AIはそのルールに乗せてからでないと逆に散らかります。

総務担当の方が毎日対応する「社内文書管理」は、分類ルールを人が決めてから初めて、検索時間の短縮に効いてきます。tugiloが現場で使っている型をまとめます。

よくある失敗パターン
  • 文書を保存したが、どこに保存したか忘れてしまう
  • ファイル名が統一されていなくて、検索しても見つからない
  • 古い文書が残っていて、最新版がどれかわからない

原因は「文書の分類ルール」と「検索方法」を先に決めていないことです。

社内文書管理の「入力→処理→出力」を分解する

tugiloが現場で使う分解方法です。まず業務を3つに分けます。

1
手順

Step 1:入力の整理

  • 文書の種類(規程、マニュアル、議事録、その他)
  • 文書の内容(タイトル、本文、作成日、更新日)
  • 文書の関連情報(部門、プロジェクト、カテゴリ)

例外: 機密文書、個人情報を含む文書、特殊な形式の文書

Step 2:処理(文書の分類・タグ付け)

  • 文書の自動分類(種類、部門、プロジェクト)
  • タグの自動付与(キーワード、カテゴリ)
  • メタデータの抽出(作成日、更新日、作成者)

例外: 分類が不明確、タグが適切でない、メタデータが不完全

Step 3:出力(文書の検索・閲覧)

  • キーワード検索(タイトル、本文、タグ)
  • カテゴリ検索(種類、部門、プロジェクト)
  • 文書の閲覧・ダウンロード

例外: 検索結果が多すぎる、関連文書が見つからない、アクセス権限の問題

そのまま使える:文書管理プロンプトテンプレ

tugiloが実際に使っているプロンプトです。文書の内容を入力して、分類とタグ付けを行います。

以下の文書を分類し、タグを付与してください。

【文書情報】
- タイトル: [タイトル]
- 本文: [本文の要約、500文字以内]
- 作成日: [作成日]
- 作成者: [作成者]

【分類の要件】
- 文書の種類: [規程/マニュアル/議事録/その他]
- 部門: [営業部/開発部/管理部/その他]
- プロジェクト: [プロジェクト名、該当する場合]

【出力形式】
文書の分類とタグを以下の形式で出力してください。

1. 文書の分類
   - 種類: [規程/マニュアル/議事録/その他]
   - 部門: [営業部/開発部/管理部/その他]
   - プロジェクト: [プロジェクト名、該当する場合]

2. タグ
   - キーワード: [関連するキーワード、3-5個]
   - カテゴリ: [カテゴリ名、1-2個]

3. メタデータ
   - 作成日: [作成日]
   - 更新日: [更新日]
   - 作成者: [作成者]
   - 関連文書: [関連する文書のタイトル、該当する場合]

【注意事項】
- 機密文書の場合は、「機密」タグを付与
- 個人情報を含む文書の場合は、「個人情報」タグを付与
- 古い文書の場合は、「アーカイブ」タグを付与
実践例:議事録の分類とタグ付け
```
以下の議事録を分類し、タグを付与してください。

【議事録情報】
- タイトル: 2026年1月定例会議議事録
- 本文: 営業部の売上報告、開発部の進捗報告、来月の施策について議論
- 作成日: 2026-01-15
- 作成者: 総務部

【出力形式】
- 文書の分類(種類、部門、プロジェクト)
- タグ(キーワード、カテゴリ)
- メタデータ(作成日、更新日、作成者、関連文書)
- 検索用キーワード(売上、進捗、施策など)
```

運用の型:3段階の確認ルール

AIで分類・タグ付けした文書は、必ず3段階で確認します。これで「ミスを見逃す」リスクを最小化します。

第1段階:自動チェック

  • 文書の種類が適切か
  • タグが適切な数か
  • メタデータが完全か

所要時間: 自動(0分)

第2段階:AI判定

  • 分類の妥当性(適切な種類、部門に分類されているか)
  • タグの妥当性(関連性の高いキーワードが付与されているか)
  • メタデータの完全性(必要な情報が含まれているか)

所要時間: 1分/件

第3段階:人間の最終確認

  • 機密文書や個人情報を含む文書
  • 分類が不明確な文書
  • 特殊な形式の文書

所要時間: 3分/件(全体の10%程度)

実践的な文書分類ルール

tugiloが実際に使っている分類ルールです。これに従うことで、検索が容易になります。

文書の種類

規程: 社内規程、就業規則、各種規定

マニュアル: 業務マニュアル、操作マニュアル、手順書

議事録: 会議議事録、打ち合わせメモ、決定事項

その他: 通知、お知らせ、その他の文書

部門別分類

営業部: 営業関連の文書、顧客情報、売上データ

開発部: 開発関連の文書、仕様書、テスト結果

管理部: 管理関連の文書、人事、経理、総務

その他: 全社共通の文書、プロジェクト関連

検索効率を上げる:タグ付けのベストプラクティス

tugiloが実際に使っているタグ付けのベストプラクティスです。

1
手順

1. キーワードタグ(3-5個)

  • 文書の内容を表すキーワード
  • 検索で使われそうな言葉
  • 例: 「売上」「進捗」「施策」「会議」

2. カテゴリタグ(1-2個)

  • 文書の大分類
  • 例: 「営業」「開発」「管理」

3. プロジェクトタグ(該当する場合)

  • 特定のプロジェクトに関連する文書
  • 例: 「新商品開発」「システム刷新」

4. ステータスタグ(該当する場合)

  • 文書の状態を表すタグ
  • 例: 「機密」「個人情報」「アーカイブ」「最新版」

KPI:時間と検索効率を測る

tugiloが現場で測っている指標です。

検索時間: 10分 → 1分(90%削減

文書の見つかる率: 60% → 95%(35ポイント向上

文書の分類精度: 70% → 90%(20ポイント向上

文書管理の効率: 月間20時間 → 月間5時間(75%削減

失敗を避ける:3つのチェックポイント

失敗パターン1:分類ルールを後回しにする

症状: AIで分類したが、分類ルールが統一されていなくて検索しにくい

対策: 最初に「分類ルール」を決める。文書の種類、部門、プロジェクトの定義を明確にする。

失敗パターン2:タグ付けを軽視

症状: 文書を保存したが、タグが適切でなくて検索しても見つからない

対策: 「タグ付けは必須」とルール化する。キーワード、カテゴリ、プロジェクトのタグを必ず付与する。

失敗パターン3:メタデータの管理を怠る

症状: 文書の作成日や更新日が不明確で、最新版がどれかわからない

対策: 「メタデータは自動取得」とルール化する。作成日、更新日、作成者を必ず記録する。

実践的な運用フロー

tugiloが実際に使っている運用フローです。

1
手順

1. 文書の保存(毎日)

  • 文書を保存する際に、AIで自動分類とタグ付け
  • 人間が最終確認と修正を行う

2. 文書の検索(毎日)

  • キーワード検索で必要な文書を探す
  • カテゴリ検索で関連文書を探す

3. 文書の整理(週次)

  • 古い文書をアーカイブ
  • 重複文書を削除
  • 分類ルールの見直し

4. 効果測定(月次)

  • 検索時間の測定
  • 文書の見つかる率の測定
  • 改善点の特定

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まとめ

社内文書管理をAIで効率化するポイントは3つです。

  1. 分類ルールを先に決める: 文書の種類、部門、プロジェクトの定義を明確に
  2. タグ付けを必須にする: キーワード、カテゴリ、プロジェクトのタグを必ず付与
  3. KPIで測る: 時間だけでなく、文書の見つかる率も見る

「AIツールを入れる」だけでなく、運用の型を設計することが成功の鍵です。

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次廣淳のプロフィール写真

次廣 淳(つぎひろ あつし)

執筆者

tugilo(ツギロ)
中小企業向けに、業務改善・システム開発・AI活用支援を行っています。

これまで、予約管理システム・業務支援ツール・社内向け管理システムなど、実務で使われるWebシステムの設計・開発・運用を担当してきました。

AI活用については、「導入して終わり」ではなく業務に定着するか/事故が起きないかを重視して設計しています。

この記事では、実際の案件や検証を通じて得られた判断基準・失敗しやすいポイントを中心に解説しています。

※ 本記事は、実務での検証や判断経験をもとに整理した内容であり、特定のAIツールやサービスの利用を推奨・勧誘するものではありません。

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