AIの“誤答”を事故にしない:ファクトチェックを「仕組み」にする方法(tugilo流)
- AI出力のファクトチェック体制を決めたい担当者
- 「それっぽい誤りがそのまま出てしまった」経験がある人
- 確認を人の根性ではなく運用に落としたい人
結論から言うと、ファクトチェックは「数字・日付・固有名詞・断定」に限定し、3段階(AI自己チェック→人がポイントだけ確認→根拠を残す)にすると現場が回ります。 以下では、tugiloが現場で使っている型をまとめます。
AIの文章、上手い。速い。気が利く。
でも、ときどき平気で間違える。しかもそれっぽく。
現場で本当に怖いのは、間違いそのものより 「誰も気づかないまま進むこと」 です。
メール、提案、FAQ、マニュアル、Web記事――。
一度外に出たら、回収が面倒で、信頼だけが削れていきます。
この記事は、AIの出力を“信じる/信じない”の話ではありません。
ファクトチェックを根性ではなく運用に落とすための、現場の型です。
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なぜAIの誤答は「見抜きにくい」のか
AIの誤答は、テストの間違いとは質が違います。
なぜなら、文章が自然で、断定が強く、読む人の脳が“理解した気”になるからです。
しかも中小企業の現場は忙しい。
確認者が一人。締切が近い。
その状態で「それっぽい回答」は、ほぼ勝ちます。
だから対策はシンプルです。
人の注意力に期待しない。仕組みにする。
ファクトチェックの基本は「確認対象を限定する」
全部は確認できません。
全部確認しようとすると、結局誰もやらなくなります。
tugiloがまずやるのは、確認対象を限定することです。
① 数字・金額・日付
見積、納期、統計、件数。
ここは一番事故る。
② 固有名詞・制度・ルール
会社名、法律、補助金、規約。
“それっぽい嘘”が混ざる。
③ 断定表現
「必ず」「絶対」「〜です」
未確定なら“要確認”に落とす。
tugilo流「3段階ファクトチェック」運用
現場が回るファクトチェックは、3段階に分けます。
ポイントは、チェックの責任を分散しないことです(ぼやけるので)。
- AIに自己チェックさせる(怪しい箇所を先に炙り出す)
- 人が“確認ポイントだけ”見る(全読みしない)
- 根拠リンク or 根拠メモを残す(後から追跡できるようにする)
1) AIに自己チェックさせる(疑っていい箇所を出させる)
AIの出力に対して、AI自身に「どこが危ないか」を出させます。
これだけで確認作業は半分になります。
次の文章を、業務で外部送付/公開する前提でレビューしてください。
「確認が必要な箇所」を以下の形式で列挙してください。
【確認ポイント】(数字/日付/固有名詞/制度/断定)
【なぜ危ないか】(誤りだと起きる事故)
【確認方法】(どこを見れば確定できるか)
【修正案】(未確定なら「要確認」表現にする)
【文章】
{ここにAIの出力を貼る}
2) 人は“全体を読む”のではなく“ポイントだけ”確認する
人の作業は、全読みではなく チェックポイント確認 に寄せます。
全読みは疲れます。疲れると見落とします。
- 数字・日付が合っているか
- 会社名/制度名/規約が正しいか
- 断定していいか(未確定なら「要確認」に落とす)
3) 根拠を“残す”ことで、次回以降が速くなる
確認して終わり、だと毎回同じ事故が起きます。
根拠を残すと、次回から“迷い”が減ります。
【確認した項目】{例:補助金名称、対象条件、申請期限}
【根拠URL/資料】{URL or 資料名}
【最終判断】{OK/要確認/表現修正}
【確認者】{氏名/役割}
よくある失敗:チェックが「人の根性」になっている
AI活用が止まる現場の共通点は、ここです。
- 確認する人が決まっていない(誰も責任を持たない)
- 何を確認するか決まっていない(全部読んで疲れる)
- 根拠を残さない(次回も同じ議論)
これは設計ミスです。
ツールの問題じゃなく、運用の問題です。
まとめ:AI時代の信頼は「正解」より「確認の仕組み」で作られる
AIは、間違えます。
だからこそ、間違えても事故にならない仕組み が会社の強さになります。
ファクトチェックは、賢い人がやる作業ではなく、
現場が回るための“品質ゲート”です。
- 確認対象は「数字・金額・日付」「固有名詞・制度」「断定表現」に限定する。 全部確認しようとすると誰も回らなくなる。
- 3段階で回す。 AIに自己チェックさせる→人がポイントだけ確認→根拠を残す。責任を分散しない。
- tugiloは「確認する人・何を確認するか・根拠の残し方」を型にする。 人の注意力に期待しない。仕組みにする。
ファクトチェックの「確認ポイント設計」「最終確認者」「根拠メモ」まで、業務に合わせて一緒に型を作れます。事故る前に整えたい方はご相談ください。