その効率化、本当に意味がありますか?

この記事はどんな人向けか
  • 効率化・DXを進めているが現場が楽にならないと感じている経営者・担当者
  • ツールやAIを入れたのに確認や入力が増えた方
  • 「やめる」「減らす」から効率化を設計し直したい方

「効率化しないと、生き残れない。」

そう言われて久しい時代です。

業務を自動化する。 ツールを導入する。 AIを活用する。

どれも正しいように聞こえます。

でも、ひとつ問いがあります。

効率化したはずなのに、なぜ現場は余裕がないのでしょうか。

忙しさは減らない。 むしろ、どこか疲れている。

それは本当に"効率化"だったのでしょうか。


効率化の名のもとに増えていくもの

ある会社で、業務改善の相談を受けました。

「効率化を進めたい」と。

話を聞くと、すでに

・チャットツール導入 ・タスク管理ツール導入 ・顧客管理システム導入 ・AIチャットの設置

と、かなり取り組んでいました。

しかし現場の声はこうです。

「確認が増えた」 「入力が増えた」 「どこを見ればいいのか分からない」

効率化のつもりが、 管理の層が厚くなっていたのです。

ツールは増えた。 情報も増えた。 でも、やることも増えた。

それは効率化ではなく、 管理強化です。


"やることを減らす"効率化か?

tugiloで効率化の相談を受けるとき、 最初にやるのは機能の追加ではありません。

「何をやめられますか?」

この問いから入ります。

例えば、ある会社では

・日報を詳細に入力 ・週次レポート作成 ・月次レポート作成

と三重に報告していました。

理由は「状況を把握したいから」。

でも分解すると、本当に必要だったのは

・遅延案件の把握 ・粗利の確認

この2つだけでした。

そこで、

・日報は選択式に簡素化 ・レポートは自動集計 ・例外だけ通知

に変更しました。

"増やす"のではなく、 "削る"。

結果、報告時間は半分以下に。

これが本来の効率化です。


効率化の罠は「安心感」

効率化をすると、 安心します。

ダッシュボードができる。 グラフが表示される。 数値が並ぶ。

「管理できている気がする」。

でも本当に必要なのは、 全部を見ることではありません。

必要なのは、

・異常 ・遅延 ・基準外

つまり、例外です。

全部を見えるようにすると、 全部を確認しなければならなくなる。

それは効率化ではなく、 確認作業の増加です。


AIは効率化ツールではない

ここでAIの話をします。

AIは効率化の象徴のように扱われています。

「AIで業務を効率化」

よく聞く言葉です。

でも、AIを入れたのに 仕事が減らないケースを多く見ます。

理由は単純です。

AIに"作業"を任せようとしているから。

AIが本当に強いのは、

・情報整理 ・パターン抽出 ・例外検知 ・要点抽出

つまり、判断の補助です。

例えば、

日報を全部AIに書かせるのではなく、 日報から"遅延傾向"だけを抽出する。

会議議事録をAIに要約させるのではなく、 "決定事項だけ"を抜き出す。

全部をAIに任せるのではなく、 判断に必要な部分だけを軽くする。

これがtugiloとしてのAIの使い方です。


効率化が進むほど疲れる理由

効率化が進むほど疲れる会社には、 ある共通点があります。

・ツールが多い ・KPIが多い ・報告が多い ・承認が多い

すべて「正しい」ことです。

でも、それぞれが積み重なると、

・確認する時間 ・判断する時間 ・探す時間

が増えます。

効率化とは、本来

"時間を取り戻すこと"。

なのに、時間が奪われている。

これは構造の問題です。


tugiloならどうするか

効率化の相談を受けたとき、 私は必ず分解します。

・どこで止まるか ・どこで迷うか ・どこで待つか ・どこで二重になっているか

そして、

・やめるものを決める ・管理しないものを決める ・例外を定義する ・AIに任せる範囲を決める

ここまで整理してから、設計に入ります。

だから、派手な機能追加は少ない。

でも、確実に軽くなります。


本当の効率化とは

効率化は、 ツールを増やすことではありません。

AIを入れることでもありません。

本当の効率化は、

・やめる ・減らす ・集中させる

ことです。

そしてAIは、その構造を支える道具。

作業を増やす道具ではなく、 判断を軽くする道具。


おわりに:その効率化、本当に意味がありますか?

ツールは増えた。 でも余裕は増えましたか?

もし増えていないなら、 足りないのは機能ではなく、設計です。

効率化の前に、 やめることを決める。

AIを入れる前に、 線を引く。

そこから始める会社は、 静かに強くなります。

「効率化しているのに楽にならない」なら、やめること・減らすことから一緒に整理します。