人手不足は、本当に人の問題か?
- 「人が足りない」と感じている経営者・現場責任者
- 採用しても回らない、教育コストがかかると悩んでいる方
- AIで人手不足を解消したいが、何から手を付けるか迷っている方
「人が足りないんです。」
最近、業種を問わずこの言葉を聞きます。 製造業でも、建設業でも、サービス業でも、ITでも。
採用をかけても応募が来ない。 やっと採用しても、教育に時間がかかる。 育った頃には、また辞めてしまう。
だから、さらに採用する。
本当にそれで解決するのでしょうか。
私はまず、別の問いを投げます。
本当に足りないのは"人"ですか?
仕事を分解すると、違う景色が見える
tugiloでは、システムの話に入る前に必ずやることがあります。
それは「業務の分解」です。
・誰が ・何を ・いつ ・どの順番で ・どんな判断をしているのか
これを丁寧にほどいていく。
すると、多くの場合、 "作業量"そのものが問題ではないことが見えてきます。
例えば、ある会社では「事務が回らない」という相談がありました。
話を聞くと、
・請求処理が大変 ・確認作業が多い ・ミスが起きる
だから人を増やしたい、と。
しかし実際に業務を分解すると、 問題は"判断待ち"でした。
入力された情報が正しいかどうかを、 特定の一人が毎回確認していた。
その人が忙しいと、全部止まる。
人が足りないのではなく、 判断が集中しすぎていたのです。
設計を変えました。
・入力ルールを明確化 ・自動チェックを追加 ・例外だけ通知
通常処理は流れ、 例外だけを見る。
結果、人を増やさずに回るようになりました。
人手不足の正体は「構造の詰まり」
人が足りないように見える会社には、共通点があります。
・承認フローが多すぎる ・情報が分散している ・二重入力がある ・例外対応が頻発する ・判断基準が曖昧
つまり、構造が詰まっている。
水道管が細くて曲がっているのに、 水を増やそうとしている状態です。
人を増やすのは、水を増やすこと。
でも管が詰まっていれば、溢れます。
まずやるべきは、 流れを整えることです。
AIは人の代わりではない
ここでAIの話になります。
最近は「AIで人手不足を解消できないか」という相談も増えました。
私はこう答えます。
AIは、人の代わりにはなりません。 でも、構造を整える強力な道具になります。
AIが得意なのは、
・情報の整理 ・パターン抽出 ・自動分類 ・例外検知
つまり、"判断の補助"。
例えば、
・日報をAIに書かせる よりも ・日報から遅延傾向だけ抽出する
このほうが意味があります。
人を減らすためではなく、 人の判断を軽くするために使う。
これが、tugiloとしてのAIとの付き合い方です。
「全部AIに」は、危ない
AIの登場で、 "とりあえず作れる"時代になりました。
コードも書ける。 画面も作れる。 チャットボットも置ける。
だからこそ危険もあります。
設計を考えずに、 AIを乗せてしまう。
するとどうなるか。
・入力は減らない ・確認作業は増える ・誰が判断するか曖昧になる
そしてまた「人が足りない」に戻る。
AIは魔法ではありません。
設計が曖昧なら、 曖昧なまま高速化するだけです。
人を増やす前に、決めること
tugiloでは、必ず先に決めます。
・何をやめるか ・何を管理しないか ・誰が判断するか ・例外は何か ・AIに任せる範囲はどこか
この線引きが明確になれば、 作るものはシンプルになります。
そして、不思議なことに、 人手不足感が薄れます。
なぜなら、
・止まらない ・迷わない ・探さない
状態になるからです。
本当に足りないのは「人」か
人手不足は、現実です。
でもすべてが人の問題ではありません。
構造を見直さずに人を増やすと、 構造の弱さも一緒に拡大します。
一方で、
構造を整えれば、 同じ人数でも回る。
そしてAIは、その構造を支える道具になります。
人の代わりではなく、 判断の負担を減らす存在として。
tugiloがやること
私がやるのは、
人を増やすことでも、 ツールを増やすことでもありません。
まず、
・業務を分解する ・詰まりを見つける ・判断を整理する ・例外を定義する
その上で、
AIを使うなら、 どこに置くかを決める。
だから、派手ではありません。
でも、静かに効きます。
おわりに:人手不足は、本当に人の問題か
人手不足は、本当に人の問題か。
もしかするとそれは、 設計の問題かもしれません。
人を増やす前に、 流れを整える。
AIを入れる前に、 線を引く。
そこから始める会社は、 大きく変わらなくても、確実に前に進みます。
「人が足りない」と感じたら、まず業務の分解から。詰まりを見つけ、判断を整理する伴走をします。