日報をやめた会社の話

成功した会社と、失敗した会社

この記事はどんな人向けか
  • 日報の廃止や見直しを検討している経営者・管理者
  • 直行直帰で日報運用に悩んでいる方
  • 「書く負担」と「読めていない」の両方にモヤモヤしている方

「日報をやめたいんです。」

ある社長が、少し申し訳なさそうに言いました。

従業員は30名。直行直帰が多い業種。毎日、全員が日報を書いている。文章で業務内容、作業時間、写真添付、問題点、所感。管理者は毎日それを確認する。でも正直なところ、「全部は読めていない」と言います。

ここから話が始まりました。


ケース①:うまくいかなかった会社

最初の会社は、勢いで日報をやめました。理由は明確です。「みんな面倒くさそうだし、読めてないから」。日報廃止。代わりの仕組みは特に設計しませんでした。

結果はどうなったか。3ヶ月後、

  • 現場での小さなトラブルが増える
  • 残業時間が見えなくなる
  • 作業の抜け漏れが発生
  • 管理者が不安になる

結局、日報は復活しました。以前より厳しく。

なぜ失敗したのか。答えはシンプルです。「日報をやめた」だけで、「目的を再設計しなかった」から。


日報の正体

日報は、「文章を書く業務」ではありません。本当は、

  • 事実の記録
  • 問題の共有
  • 労務管理
  • ナレッジ蓄積
  • 安心材料

の集合体です。これを分解せずに「廃止」すると、当然、空白が生まれます。空白は不安になります。そして不安は、管理を強化させます。


ケース②:うまくいった会社

もう一社。同じく直行直帰が多い会社。社長の言葉は少し違いました。

「日報の"負担"を減らしたい」

ここが違いでした。tugiloが最初にやったのは、日報を分解することです。


分解してみると

日報の中身は、

  1. 作業時間
  2. 作業内容
  3. 問題報告
  4. 写真記録
  5. 所感

に分かれました。ここで問い直します。全部、毎日文章で必要ですか?


再設計した内容

  • 作業時間 → スマホ打刻+案件選択式
  • 作業内容 → ボタン選択+簡易メモ
  • 問題報告 → 発生時のみ送信
  • 写真 → 現場ごとに自動紐付け
  • 所感 → 廃止

文章はほぼなくなりました。代わりに、データが増えました


AIをどう使ったか

ここがポイントです。単にフォームを変えただけではありません。AIを裏側に入れました。

  • 日次データを自動要約
  • 異常値(長時間労働など)を検知
  • トラブル傾向を抽出
  • 月次レポートを自動生成

管理者は、全員分を読む必要がなくなりました。「読む」から「見る」へ。 これが大きな変化でした。


3ヶ月後の変化

  • 日報作成時間が約70%削減
  • 残業時間の可視化
  • 現場ごとの作業効率が明確に
  • 管理者の確認時間が激減

そして意外だったのは、社員の反応です。

「監視が減った感じがする」

文章で毎日評価される感覚がなくなり、心理的負担が減った。数字と事実だけが残った。


成功と失敗の違い

2社の違いは何か。日報をやめたかどうかではありません。目的を分解したかどうか。

失敗した会社は、「書くのが面倒」からスタート。成功した会社は、「何を知りたいか」からスタート。この順番がすべてです。


本当に日報は必要か

答えは、会社によります。でも確実に言えるのは、「今の形」が最適とは限らないということです。

日報があること自体が安心材料になっている場合もあります。その安心の正体は何か。

  • 見えている感覚
  • 統制している感覚
  • 証拠がある感覚

それを別の形で満たせるなら、文章は不要かもしれません。


直行直帰の会社ほど考えるべき

直行直帰が多いと、見えない=不安になります。だから文章で補おうとする。でも本当に必要なのは、構造的な可視化です。

AIはここで使えます。

  • データの整理
  • パターン分析
  • 異常検知
  • 未来予測

読む量を減らし、判断材料を増やす。これが本来の効率化です。


引き算は勇気がいる

業務は増える一方です。足し算は簡単。でも引き算は怖い。「やめたらどうなる?」この不安がある限り、日報は消えません。

だからtugiloは、いきなりやめません。まず分解します。小さく変えます。数字を見ます。合わなければ戻します。


あなたの会社はどちらですか

  • 日報が形骸化している
  • 読めていない
  • 書く側が疲れている
  • 直行直帰で管理が曖昧

それでも、なんとなく続けている。もしそうなら、一度、分解してみませんか。

  • 日報は必要かどうか
  • 本当に知りたいことは何か
  • 成果と負担は見合っているか

tugiloは、「日報をなくしましょう」とは言いません。でも、再設計しましょうとは言います。AIは道具です。本質は、業務の構造。まずは整理から。

▶︎ 日報の再設計について相談する(現状ヒアリングから一緒に分解します)